次期SEC委員長にポール・アトキンス氏が就任
2024年12月4日、ドナルド・トランプ次期大統領は、証券取引委員会(SEC)の次期委員長にポール・アトキンス氏を指名しました。現委員長のゲーリー・ゲンスラー氏は2025年1月20日に退任予定です。

アトキンス氏の経歴
アトキンス氏は、2002年から2008年までSEC委員を務めた経験があり、現在はPatomak Global PartnersのCEO兼創設者、そして仮想通貨業界のロビー団体であるToken Allianceの共同議長を務めています。つまり、SECでの経験もありつつ、仮想通貨業界にも精通している人物と言えるでしょう。
仮想通貨業界への影響は?
アトキンス氏は、「規制による執行」というゲンスラー氏の強硬な姿勢とは対照的に、仮想通貨業界に対して、より構造化され、柔軟性のある規制アプローチをとると予想されています。具体的には、執行措置のみに頼るのではなく、トークン化などの分野において、明確なルール作りとガイダンスに焦点を当てるとみられています。このことから、仮想通貨業界からはアトキンス氏のSEC委員長就任を歓迎する声が上がっており、実際にビットコインの価格は発表後、一時的に10万ドル(約1500万円:1ドル=150円換算)を超えるなど、市場も反応しています。ただし、専門家は、規制の大きな変化がすぐに起こるわけではないと警告しており、今後の動向に注目する必要があります。
アトキンス氏の政策
アトキンス氏は、ゲンスラー時代のルールの一部を見直し、場合によっては撤回する可能性があります。また、ゲンスラー委員長時代から残っている登録申請中の案件にも対応し、多くの調査を打ち切る可能性があります。仮想通貨業界に対してどのような政策を進めていくのか、注目が集まります。
まとめ
ポール・アトキンス氏のリーダーシップは、仮想通貨業界にとってプラスの展開と見られていますが、規制政策の転換は段階的なプロセスになると予想されます。今後のアトキンス氏の動向から目が離せません。