Valour、スウェーデンで仮想通貨ETPを大量上場
2024年12月12日、DeFi Technologies傘下のValourは、スウェーデンのSpotlight証券取引所において、20銘柄もの仮想通貨(暗号資産)ETP(上場投資証券)の新規上場を発表しました。これはValourにとって過去最大の規模の一斉上場となり、欧州市場におけるプレゼンスを大きく拡大させる動きとして注目されています。
多様な銘柄で投資家の選択肢を拡大
今回上場されたETPは、DeFiプロトコルのAave(AAVE)や話題のWorldcoin(WLD)、レイヤー1ブロックチェーンのSei(SEI)など、多岐にわたるブロックチェーンプロジェクトを網羅しています。これにより、スウェーデンをはじめとする欧州の投資家は、より多様な仮想通貨投資の選択肢を手にすることができるようになりました。
市場への影響:流動性向上と新規投資家の流入に期待
Valourによる今回の新規上場は、欧州の仮想通貨市場に大きな影響を与える可能性があります。まず、ETPという伝統的な金融商品を通じて仮想通貨に投資できるようになることで、市場全体の流動性向上や取引量の増加が期待されます。また、これまで仮想通貨投資に参入していなかった機関投資家や個人投資家の関心を集め、新たな資金流入を促すことも考えられます。
一方で、懸念点も挙げられています。単一発行体によるETPの集中は、市場の健全性を損なう可能性も孕んでいます。また、仮想通貨は価格変動が大きいという特性を持つため、投資家保護の観点からも、適切なリスク管理と情報開示が求められます。
Valourのグローバル戦略:アジアやアフリカへの進出も
Valourは、スウェーデンのみならず、世界中の市場をターゲットにした事業展開を進めています。アジア太平洋地域ではAsiaNextと、ケニアではナイロビ証券取引所と提携し、ビットコインやイーサリアム、ソラナ、ヘデラなどの仮想通貨ETPを上場する計画を発表しています。世界的な仮想通貨ETPプロバイダーとしての地位を確立しようとしています。
規制遵守を重視:投資家保護にも注力
Valourが発行するETPは、EUの規制に完全に準拠しており、すべての商品は現物で裏付けられています。また、資産は認可されたカストディアンによってコールドストレージで安全に保管されています。これにより、投資家は安全で規制された環境で仮想通貨取引を行うことができます。Valourは2025年末までに、ETPの銘柄数を100に拡大することを目指しており、伝統的な金融市場と仮想通貨市場の橋渡し役として、今後も存在感を増していくと予想されます。