Magic Eden、独自トークンMEをリリース!
NFTマーケットプレイスとして人気の高いMagic Edenが、2024年12月10日、独自の暗号資産MEトークンをリリースしました。プラットフォームのオンチェーン経済を支える公式トークンとして、期待が高まっています。
価格高騰も束の間、早くも下落傾向?
取引開始直後には、MEトークンの価格は13ドル(約1970円:2024年12月11日時点)にまで急騰し、時価総額も一時16億ドル(約2430億円)に達しました。しかし、その勢いは長くは続かず、その後は価格、時価総額ともに下落し、記事執筆時点ではそれぞれ4.5ドル(約680円)、5億8600万ドル(約890億円)で推移しています。これは、リリース時と比較して60%以上の下落となります。
エアドロップに暗雲?ユーザーから不満続出
MEトークンのリリースに合わせて、ユーザーへのエアドロップ(無料配布)も実施されましたが、その過程で様々な問題が発生しました。トークンを受け取るためには、既存のウォレットをMagic Edenのウォレットアプリに接続するか、アプリ内で新規にウォレットを作成する必要がありました。しかし、このプロセスが原因でシステムが混雑し、多くのユーザーがエラーメッセージが表示されたり、ウォレットの同期に問題が発生したりするなどの技術的な問題に直面しました。
セキュリティ上の懸念も
Magic Edenのウォレットアプリのセキュリティ対策にも懸念の声が上がっています。アプリがユーザーのリカバリーフレーズや秘密鍵を保存していることが明らかになったためです。これは、確立されたセキュリティの常識に反しており、ユーザーのプライバシーが侵害されたり、ウォレットが攻撃に対して脆弱になる可能性があります。さらに、Magic Edenのアプリ内で作成されたウォレットは、秘密鍵をインポートしない限り、他のウォレットアプリケーションに簡単に移行することができません。
コミュニティの反応は?
これらの技術的な問題にもかかわらず、MEトークンのリリースに対するコミュニティの反応は概ね好意的です。ステーキング報酬やMagic Eden Questsへの参加といった新たな機会に期待を寄せる声が多数聞かれます。一方で、複雑な請求プロセスやアプリの使い勝手の悪さに不満を持つユーザーもいます。Magic Edenはその後、コミュニティへのアップデートを発表し、ユーザーがMEの割り当てについて異議を申し立てたり、修正したりすることを許可しました。
今後の展望は?
MEトークンは、リリース後間もなく、BinanceやOKX Futuresを含む複数の取引所に上場しました。Binanceは、翌日からME/BTC、ME/USDT、ME/FDUSD、ME/TRYの取引ペアの取引を開始し、出金も可能になることを発表しました。ユーザーは2025年2月1日までMEトークンを請求することができます。その後、請求されなかったトークンは、ステーキング参加者に分配される予定です。今回のリリースは、Magic EdenがクロスチェーンNFTマーケットプレイスとしての地位を確固たるものにし、NFTとブロックチェーンコミュニティの今後の発展に向けたステージを設定するものとして、重要な一歩と捉えられています。