暗号資産市場に激震、主要通貨が軒並み下落
2024年12月9日までの最新情報によると、暗号資産市場は大きな売り圧力にさらされており、主要な暗号資産が軒並み下落しています。ビットコインは一時10万ドルの大台を突破したものの、その後は下落傾向に転じ、9万8800ドル付近まで値を下げています。(2024年12月9日時点、1ドル=150.83円換算で約1489万円)

大規模な清算とブタン政府のビットコイン売却
今回の下落の要因としては、204,384人を超えるトレーダーが約5億948万ドル(約7兆6270億円)相当のポジションを決済する大規模なロスカットが発生したことが挙げられます。また、ブタン政府が4,000万ドル(約60億円)相当のビットコインを売却したことや、仮想通貨業界の大物であるジャスティン・サン氏が1億1,900万ドル(約179億円)相当のイーサリアムを売却したことも、市場に下落圧力をかけています。

不安定な市場をさらに揺るがす要因
さらに、12月27日に39,960件のビットコインオプション契約の期限が到来することも、市場の先行きの不透明感を高めています。デリバティブ市場、特にロングポジションの清算も下落に拍車をかけており、過去24時間で2億8,600万ドル(約431億円)以上の清算が発生しました。
アルトコインへの影響
今回の下落は、イーサリアム、BNB、ソラナ、XRPなどの主要なアルトコインにも影響を与えています。イーサリアムは過去24時間で3%下落しており、その他のアルトコインも16%から22%の下落を見せています。暗号資産市場全体の時価総額も減少しており、8月上旬には17%の大幅な下落が見られました。今回の下落幅はそれよりも小さいものの、依然として市場に大きな影響を与えています。
専門家の見解は?
多くの専門家は、今回の下落が強気相場の終わりを告げるものではないと見ています。市場は2025年に向けてさらに上昇すると予想されており、現在の下落は必要な調整局面と捉えられています。一部の専門家は、現在の状況がアルトコインにとって有利に働く可能性を指摘しており、アルトコインシーズン到来の兆候と捉える声も上がっています。
今後の見通し
今後の市場動向は、米国大統領選挙の結果やFRBの金融政策など、マクロ経済や地政学的要因にも左右されると考えられています。テクニカル分析では、さらなる下落の可能性も指摘されていますが、下値支持線も確認されており、機関投資家による買いが継続すれば、回復する可能性もあります。
