イラン、仮想通貨規制で経済制裁に対抗

イラン、仮想通貨規制で経済制裁に対抗 業界動向
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イラン、仮想通貨で経済制裁突破なるか?

国際的な経済制裁下にあるイランは、その影響を緩和するための戦略として、仮想通貨の規制と活用に大きく舵を切っています。

ノートパソコンを使うイラン人ビジネスマン

中央銀行主導で仮想通貨の規制枠組みを制定

2024年12月6日、イラン中央銀行(CBI)は、「仮想通貨の政策および規制の枠組み」を承認しました。この枠組みでは、マネーロンダリング対策(AML)やテロ資金供与対策(CTF)の規制、そして納税義務の遵守を徹底するため、CBIの監督下で仮想通貨ブローカーやカストディアンのライセンスを義務付けています。CBIは、経済財政省などの関係機関と協力して、デジタル資産エコシステム向けの強固な規制メカニズムの構築を進めています。

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仮想通貨で経済活性化と制裁回避を狙う

イランは、雇用創出や制裁回避など、仮想通貨によってもたらされるメリットを最大限に活用しながら、リスクを管理することを目指しています。政府は、規制された条件下での仮想通貨マイニングを許可しており、経済的な課題を克服するための収入源とみなしています。また、仮想通貨は、米国の制裁によって課せられた制限を回避するための国際貿易決済にも利用されています。

仮想通貨は国際貿易の切り札となるか

新しい規制により、イランは仮想通貨を使って商品を輸入することができるようになり、イラン経済を圧迫してきた米国の金融制裁を回避できる可能性があります。この動きは、米ドルが支配する世界の金融システムの外で、デジタル資産とスマートコントラクトを通じて取引を行うという、より広範な戦略の一環です。

強まる経済制裁の波、仮想通貨で打開なるか?

こうした努力にもかかわらず、イランは米国からの金融圧力の高まりに引き続き直面しています。イスラエルへの攻撃を受けて課された最近の制裁は、石油・石油化学セクターを標的にしており、イランが重要なエネルギー収入を得る能力をさらに制限し、経済の安定を損なっています。
ビットコインとイランの国旗

reuters.com

全体として、仮想通貨に対するイランのアプローチは、国際的な制裁によって突きつけられた課題を乗り越えながら、デジタル通貨の経済的可能性を活用しようとする戦略的な動きと言えるでしょう。

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