FBIが摘発!8.3億円規模の暗号資産詐欺事件
近年、暗号資産(仮想通貨)を用いた詐欺事件が増加しており、世界中で大きな社会問題となっています。今回、アメリカ連邦捜査局(FBI)が、830万ドル(約12億5千万円:1ドル=150円換算)規模の暗号資産詐欺事件を摘発し、関係者を逮捕、起訴しました。
首謀者は3年の実刑と被害額の一部返済を命じられる
FBIによると、今回の事件の首謀者とされるのは、ミズーリ州在住のリチャード・チャールズ・アッペルバウム3世(40歳)です。アッペルバウムは、共謀者と共謀して、企業を標的としたビジネスメール詐欺(BEC)や恋愛詐欺など、様々な詐欺で得た資金を、Coins2tradeというプラットフォームを通じて暗号資産に換金し、マネーロンダリング(資金洗浄)を行っていた疑いが持たれています。
アッペルバウムには、3年間の懲役と230万ドル(約3億4千万円)の被害額の一部返済が命じられました。FBIは、今回の摘発は、暗号資産関連の詐欺やマネーロンダリングと戦うための継続的な取り組みの一環であると強調しています。
巧妙化する暗号資産詐欺の手口
暗号資産詐欺は、その匿名性の高さから、マネーロンダリングの温床になりやすいと指摘されています。今回の事件のように、詐欺グループは、巧妙な手口で資金を暗号資産に換金し、追跡を困難にしています。主な手口としては、以下のようなものがあります。
- フィッシング詐欺:金融機関や取引所を装った偽のウェブサイトやメールに誘導し、暗号資産や個人情報を盗み出す
- なりすまし詐欺:実在する企業や投資家を名乗り、偽の投資話やICO(Initial Coin Offering:新規仮想通貨公開)に誘い込む
- 取引所詐欺:実在しない、もしくは無登録の暗号資産取引所を開設し、入金した資金をだまし取る
暗号資産詐欺から身を守るために
暗号資産詐欺から身を守るためには、以下の点に注意することが重要です。
- 不審なメールやウェブサイトにはアクセスしない
- 安易に個人情報や暗号資産のパスワードを教えない
- 投資話を持ちかけられた場合は、内容をよく確認し、安易に信用しない
- 暗号資産取引を行う場合は、信頼できる取引所を選ぶ
暗号資産は、適切に利用すれば、利便性の高い革新的な技術です。しかし、その一方で、詐欺や犯罪に悪用されるリスクも孕んでいます。暗号資産を利用する際は、そのリスクを理解し、自らの身を守るための対策を講じることが重要です。

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