米国がビットコイン戦略備蓄へ？
米国が国家戦略としてビットコインの備蓄を検討しているとの報道を受け、市場関係者の間では期待と不安が入り混じる声が上がっています。実現すれば、ビットコイン価格、ひいては世界経済に大きな影響を与える可能性があります。一体何が起ころうとしているのか、具体的な内容を見ていきましょう。
専門家が予想する価格への影響は？
専門家の間では、米国によるビットコイン備蓄は価格を押し上げる可能性が高いと見られています。Collective Shiftのアナリスト、ベン・シンプソン氏は、短期的には価格の「急騰」が起こると予測しています。Bitwise Asset ManagementのCIO、マット・フーガン氏は、米国が国家規模でビットコイン備蓄を行えば、価格は最大で50万ドル（約6,850万円：1ドル＝137円換算）に達する可能性があると予測しています。ただし、フーガン氏は、これが実現する確率は50％程度と見ています。また、需要の高まりから、来年中に20万ドル（約2,740万円）に達する可能性もあると予測しています。
世界の動きはどうなる？
米国がビットコイン戦略備蓄に踏み切れば、他の国々も追随する可能性があります。ロシア、エルサルバドル、ブータンなどの国々は、すでにビットコインを経済戦略に組み込むことを検討または実施しており、世界的な流れが加速する可能性もあります。
法案の内容と経済への影響
共和党のシンシア・ルミス上院議員が提出した「ビットコイン法」では、米国が5年間で100万ビットコインを購入することが提案されています。ルミス議員は、この動きが米国の資産を多様化し、インフレとドルの下落の可能性から保護すると主張しています。実現すれば、国家債務の削減にも繋がると期待されています。
長期的な可能性は？
短期的な価格変動の可能性はあるものの、多くのアナリストは、特に10万ドルの水準での強い需要が、ビットコインの長期的なサポートとなると考えています。限られた供給量と、機関投資家や政府の関心の高まりが、長期的に価格を押し上げると予想されています。米国発のこの動きが、ビットコインの未来をどのように変えていくのか、今後も目が離せません。
